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2021.02.16 コラム お客様の声

寄付金の種類について

遺言書と寄付

 先日、遺贈寄付をしたいというご依頼者様の遺言書の作成のお手伝いをさせていただきました。

おひとり様であるご依頼者様のご意思に則って、国内外で災害、病気、紛争などで苦しむ人々を守る活動をしている団体様へ残された遺産を寄付する内容の遺言を公正証書で作成しました。

公正証書で作成し終わると「これで自分の財産の行き場が落ち着いた」とほっと胸をなでおろしていらっしゃいました。

きちんと形に残すまでは気持ちがモヤモヤして夜も眠れなかったそうです。

満足そうなご依頼者様の笑顔を見て公証人の先生も私たち証人も思わず笑顔になり、そこにいた全員が幸せな気持ちになりました。

遺言書の作成は遺言者様が作成後に幸せを感じるものであるべきだと再認識し、心に残る一日となりました。

 

支援金と義援金 の違い

 さて、遺贈寄付とはちょっと離れますが、打ち合わせ時に団体の方との雑談中に団体に寄せられる寄付金の「支援金」と「義援金」の違いについて教えてもらいましたので、お話したいと思います。

 

災害が起こった時に「災害義援金」という言葉をよく聞くと思います。

近いものであれば令和2年の豪雨災害義援金があり、銀行や各団体を通じて寄付された方も多いと思います。

私もコンビニなどでも受け付けているので、寄付をしました。

寄付金の使い道に関しては支援金も義援金も同様のものだと思っていましたが、実は両者は大きく違いがあることがわかりました。

両者の違いは下記のとおりです。

 

支援金

義援金

使途

寄付された各団体が活動に使う。

団体の活動を支援するお金

被災された方に配布するお金。

団体の支援活動には使われない

寄付から現地までの経路

寄付団体⇒支援が必要な方々や復興の活動

寄付団体⇒義援金分配委員会⇒市区町村⇒被災された方々に金銭で配布

届くまでの時間

即時に支援や復興という形で届く

被災者に届くまでに時間がかかる

税控除

支払い先が一定の要件を満たす公益社団法人・公益財団法人である場合には、寄付金特別控除(所得控除)又は寄付金特別控除(税額控除)の対象となります。

「特定寄付金」該当し、地方公共団体に対する寄付金として、ふるさと納税に該当するため、個人住民税の寄付金控除の対象となります。(ワンストップ特例制度の適用はできません)※個人の場合。

税控除の詳細については下記の国税庁のHPをご覧ください。https://www.nta.go.jp/about/organization/kumamoto/topics/saigai/160422/06.htm

 

寄付をする際に考えることとは

つまり、同じ団体に、同じ災害に対する寄付金を渡す場合でも、どちらとして支払うかによって使途もスピードも、ましては税金の控除まで違うのです。

現地で生活を立て直すために資金を必要とされている方にも役立ててほしいですし、現地でのスピーディな復興作業にも役立ててほしい…。

どちらにしても災害から復興してもらう資金として役に立つことには変わりありませんが、寄付をする際にどうしたいかを考え、分配しながら寄付をしようと思いました。

ちなみに、遺言書で遺贈寄付をした場合、相続税が課税される財産がその分減りますので、納付する相続税が減少することとなります。

また、被相続人の準確定申告で寄付金控除を受けることができます。

(文責:高橋)

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